自宅でほうれん草を育てたいけどスペースがない・・・このようなお悩みを抱えていませんか? 家庭菜園をしたくても、マンションやスペースがない庭では難しいでしょう。そこで、おすすめしたいのが「水耕栽培」です。水耕栽培なら、家の中で家庭菜園ができます。始めて水耕栽培をする人でも、育て方や水耕栽培の方法、注意点について知っておくと楽しめるでしょう。
水耕栽培でほうれん草を育てる方法について、詳しく説明します。気になっている人は、ぜひチェックしてくださいね。
1.水耕栽培でほうれん草を育てる方法
水耕栽培で育てることができる植物は、主に“葉野菜”です。葉野菜の中でも少し難しいですが、、正しい育て方をマスターしておけば安心できます。立派なほうれん草ができるでしょう。水耕栽培でほうれん草を育てる方法について説明します。
1-1.ほうれん草の種をスポンジで発芽
水耕栽培は、栄養が入っている水(溶液)を使って育てる方法です。基本的に、植物を育てるためには土が必要ですが、水耕栽培の場合は土をまったく使いません。土いじりが苦手で嫌な人にとっては、最適の栽培方法になるでしょう。ほうれん草を水耕栽培で育てるためには、まず、種を発芽まで持っていくことが大切なポイントになります。
“種まき”といわれる方法ですが、種まきは水耕栽培に必要なスポンジが必要不可欠です。スポンジを土台にして育てていきます。およそ2~3cmの大きさにスポンジをカットして、種が1つ入るほどの切り込みを真ん中に入れてくください。基本、1つのスポンジに1つの種を入れます。そして、スポンジは溶液にひたしておきましょう。
1-2.発芽したら苗をペットボトルに入れる
スポンジに種まきをすると、自然と発芽します。発芽したらスポンジではスペースが狭いので、ペットボトルに引っ越ししてください。引っ越しをするときは、根の中間がフワフワしているため、途中で切れてしまう可能性があります。丁寧に扱いながら、切れないようにスポンジと不織布で包んであげてください。ペットボトルには溶液を入れておきます。不織布が溶液を吸い取り、そのまま根元に吸収できるよう調整しましょう。根が直接溶液に漬からないよう注意してください。根が直接溶液に漬かってしまうと、吸収しすぎて腐ってしまう可能性があります。
1-3.水耕栽培プランターに移動して培養土へ定植
苗が大きくなったら、次は、ペットボトルよりも大きめの水耕栽培プランターに移動してください。あらかじめ、水耕栽培プランターには数cm程度の培養土を敷いておきます。培養土は、根を支えるために必要なものなので、必ず敷いてくださいね。
ある程度育ったほうれん草を支えるためには、培養土の力が必要なのです。ほうれん草の形を固定するため、透明のコップを使うといいでしょう。コップの底に根と培養土がつながる穴を開けておき、培養土の上に透明コップを置きます。そして、育てていけば、立派なほうれん草ができるのです。ほうれん草は結構大きいので、コップが1つ1つを分けてキレイに育ててくれますよ。
2.水耕栽培のコツ
2-1.ほうれん草の大きさに合わせて植え替える
水耕栽培のコツは、ほうれん草の大きさに合わせて植え替えることです。最初は、溶液がしみこんでいるスポンジに種まきをして発芽します。ある程度の大きさまで根が育てば、そのままでは不十分になってしまうため、大きめのスペースへ移動しなければなりません。ペットボトルに移動した後は、再び根が伸びます。根が大きくなればなるほど、次は大きめのプランターへの移動です。
このように、ほうれん草の大きさや成長具合によって、植え替えをしてください。無理に狭いところで育ててしまうと、十分な栄養が吸収できなくなってしまいます。立派なほうれん草に育てることができないので、成長具合を見ながら時期を見計らってくださいね。
2-2.太陽の光が大切なポイント
水耕栽培で必要不可欠なのが、“太陽の光”です。植物は光合成を繰り返しながら成長します。水耕栽培は、家の中で育てる人は多いですが、できるだけ太陽の光に12時間ほど当てなければなりません。インターネットで発売している簡単な水耕栽培キットには、太陽光の代わりにLEDライトのような“植物ライト”がついています。
自作の水耕栽培でほうれん草を育てる場合は、太陽光が必要になるでしょう。実際、太陽の光に当てなかったせいで生育状態が悪くなり、失敗した人もたくさんいます。出かける前に、太陽の光が当たる場所に移動する、日中は日当たりのいい場所に置くなど、工夫してくださいね。
3.水耕栽培で気をつけておきたいこと
3-1.地方によって種まきの時期が異なる
水耕栽培は1年中育てることができる栽培方法ですが、植物には最適な種まきの時期があります。地方によっても種まきの時期が異なるので注意しておきましょう。北海道や東北地方の種まき時は、4月初旬・中旬~6月末までです。中間地や九州などの暖地は、3月初旬・中旬~6月末になるでしょう。種まきをしてからだいたい1か月半~2か月でほうれん草の収穫ができます。
また、発芽に最適な温度は15℃~20℃です。発芽の平均気温よりも低い・高い場合は、注意しなければなりません。発芽がうまくいかなければ次にすすめないので、室温には注意してくださいね。
3-2.外灯に要注意
部屋の中でほうれん草の水耕栽培を始める場合、外灯・部屋の明かりに注意してください。太陽の光を浴びることは大切ですが、逆に、日が長くなると“トウ立ち”してしまう可能性があります。トウ立ちとは、ほうれん草の花が咲く茎に栄養が流れてしまうことです。ほうれん草自体に栄養がいかず、花が咲く茎ばかりに栄養がいってしまうため、注意しておかなければなりません。
日が長くなる夏場は、あまり太陽の光に当てないよう注意深く世話をすることも大切になります。ちょっと日に当たりすぎたかな…と感じるときは、夜は外灯が当たらない場所に移動しておきましょう。光合成に必要な光の調節も、しっかり考えておかなければなりませんね。最初は難しく感じますが、慣れてくれば自然と調節できるようになるでしょう。
まとめ
水耕栽培でほうれん草を育てる方法や水耕栽培のコツ、気をつけておきたいことについて説明しましたが、いかがでしたでしょうか。水耕栽培を始める前に、きちんと知識を身につけておくことが大切です。自作の水耕栽培では不安に感じる人もいるでしょう。
不安な人は、インターネットで簡単にできる“水耕栽培キット”を発売しているので、ぜひチェックしてみてください。水耕栽培に関する雑誌もたくさん出ているので、調べてみるといいでしょう。
- ほうれん草の種をスポンジの切り込みに入れる
- 発芽したら苗をペットボトルで育てる
- 最後は培養土を敷いた水耕栽培プランターに移動する
- ほうれん草の大きさ・成長に合わせて植え替える
- 太陽の光は大切なポイント
- 地方によって種まきの時期が異なる
- 発芽に最適な温度は15℃~20℃
- 外灯の当てすぎには要注意
以上のポイントを踏まえ、楽しみながら水耕栽培でほうれん草を育ててください。自分で育てたほうれん草は、とてもおいしく感じますよ。