家庭菜園を始める前に知っておきたい! 相性の悪い野菜と良い野菜

家庭菜園は初心者でも簡単に野菜作りを楽しむことができるため、ここ数年で人気が上昇しています。しかし、複数の野菜を同時に育てる場合は注意が必要です。一緒に栽培することで相乗効果が期待できる野菜もありますが、逆に「相性が悪い野菜」もあるということを覚えておきましょう。

「家庭菜園で寄せ植えを検討している」「寄せ植えの相性が悪い野菜は?」「相性の悪い野菜で寄せ植えするとどうなるのか?」

そんな人たちのために、寄せ植えの相性が悪い野菜と相性の良い野菜、相性の悪い野菜で寄せ植えするとどうなるのかをまとめてみたいと思います。

  1. 寄せ植えの相性について
  2. 相性の悪い野菜は?
  3. 相性の悪い野菜で寄せ植えするとどうなる?
  4. 相性の良い野菜の組み合わせは?
  5. まとめ

1.寄せ植えの相性について

1-1.寄せ植えと連作、輪作について

複数の野菜を同時に栽培したり連作したりする場合、相性の良い野菜と悪い野菜があるということを知っておかなければなりません。
ここで1つ確認しておきましょう。
「寄せ植え」とは、1つのコンテナに複数の野菜を組み合わせて植え込むことです。
毎年同じ場所で同じ植物を栽培することを「連作」と言い、連作と違って数種類の異なる植物を同じ土地で場所を変えて栽培することを「輪作」と言います。
このような育て方をすることで野菜の収穫量や状態が良くなる場合もありますが、逆に悪くなる場合もあるのです。
寄せ植えのポイントは「育て方が似たものを組み合わせる」ことですが、必ずしもその条件が当てはまるわけではありません。
寄せ植えや連作、輪作には「相性」があり、相性の悪い野菜同士を組み合わせることで、障害が起きてしまう場合もあるということを覚えておきましょう。

1-2.コンパニオンプランツとは

近年「コンパニオンプランツ」という言葉が注目を集めています。
2種類以上の植物を一緒に栽培することを「混植」と言いますが、コンパニオンプランツは「共存作物」という意味です。
同じまたは近い場所で栽培することで、互いの成長に良い影響を与える植物のことを言います。
コンパニオンプランツを活用し、異なる野菜やハーブをうまく組み合わせて一緒に植える方法を実践してみてください。
病害虫を防いだり成長を促進したりするような効果があるでしょう。

2.相性の悪い野菜とは?

コンパニオンプランツの反対で、互いに生育が悪くなるような野菜の組み合わせもあります。
知らずに相性の悪い野菜を一緒に栽培すると、せっかくの家庭菜園も失敗に終わってしまうでしょう。

2-1.トマトとじゃがいもは相性が悪い

初心者でも育てやすく家庭菜園でも人気の高いトマトですが、じゃがいもと一緒に栽培するのは避けるべきです。
一緒に植えることでトマトに虫がつきやすくなり、生育が遅れてしまいます。
最も相性の悪い組み合わせとも言えるため、トマトとじゃがいもの寄せ植えはやめておきましょう。
そのほかにも、イチゴとキャベツ、カボチャときゅうり、大根とネギ、玉ネギとインゲンなどは「相性が悪い組み合わせ」です。
よく注意して寄せ植えや連作を楽しみましょう。

2-2.ハーブと野菜の寄せ植えには注意

ハーブはもともと野生だったことも関係しており、ほかの野菜と一緒に植える際は注意が必要です。
ほかの野菜に対する抑制力が強いため、一緒に植えた野菜の生育が遅れてしまうという報告があります。
特に、ローズマリーやラベンダーは野菜に対する影響力が大きいと言われているため、一緒に育てるのは避けるようにしましょう。
ただし、十分に距離をあけた場所であれば、内側の野菜を害虫から守ってくれます。

3.相性の悪い野菜で寄せ植えするとどうなる?

相性の悪い野菜で寄せ植えを行うと、具体的にどのような事態を引き起こすことになるのでしょうか。
よくある事例が、土の栄養分を取り合って一方の成長が阻害される、野菜に虫がつきやすくなる、というものです。
繁殖力が高い野菜は、一緒に植えた野菜の栄養分まで奪ってしまうのでしょう。
中には、どの野菜とも相性が悪いと言われている野菜やハーブもあります。
そのような野菜を育てるときは、単独で植えるかポットに入れたまま植えるのがおすすめです。

4.相性の良い野菜の組み合わせは?

4-1.ミニトマトと相性抜群なのは「バジル」

コンパニオンプランツにおいて、ミニトマトとバジルの相性が抜群なことは有名です。
ミニトマトとバジルを一緒に栽培することで、バジルの香りがトマトの害虫を遠ざける効果があります。
また、トマトはバジルと一緒に植えると甘さが増し、味がより良くなると言われているのです。
さらに、トマトが夏の厳しい日差しをさえぎることで、バジルの葉をやわらかくするというメリットもあります。
ミニトマトはハーブと相性が良いことで知られていますが、ほかにもタイムやマリーゴールドなどと寄せ植えするのがおすすめです。

4-2.ナスとネギもおすすめ

ナスと寄せ植えの相性が良いことで知られているのが、ネギです。
ナスとネギを一緒に育てることで、お互いの不要物質を利用し合って栄養状態が良くなると言われています。
また、ナスとパセリもおすすめです。
パセリの香りが害虫を遠ざけ、株元の乾燥を防いでくれるでしょう。
ナスは日陰を好むパセリに日陰を提供するため、ミニトマトとバジルのような関係を保つことができるのです。

4-3.そのほか相性の良い野菜たち

ほかにも、ピーマンとシソ、インゲンとルッコラ、ラディッシュとカモミールのように、相性の良い野菜やハーブはたくさんあります。
シソはピーマンの害虫を遠ざけ、味をよくしてくれるでしょう。
そのほかにも、さまざまな生育のサポートをしてくれます。
インゲンとルッコラは、寄生する病害虫が異なり、互いに遠ざける効果が。
また、それぞれの根に生育する微生物も異なるため、土壌中の微生物が豊かになるのです。
インゲンは空気中の窒素を固定し、ルッコラの生育を助けます。
そして、カモミールはラディッシュを元気にしてくれる効果があるのです。

5.まとめ

家庭菜園の相性についてご紹介しました。

  • 寄せ植えの相性について
  • 相性の悪い野菜とは?
  • 相性の悪い野菜で寄せ植えするとどうなるのか?
  • 相性の良い野菜とは?

「家庭菜園の初心者なのでいろいろ心配」「寄せ植えの相性が良い野菜と悪い野菜を知りたい」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。


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