初心者でもできるオリーブの育て方 ~苗木から花を付けるまで~

植物としておしゃれなオリーブ。このオリーブは、自宅で栽培しやすい植物としても有名です。お家のちょっとしたスペースを活用しながらオリーブは栽培できます。
この記事では、初心者の方でも大丈夫なオリーブの育て方についてまとめました。

  1. オリーブの特徴と品種
  2. オリーブの育て方
  3. 育ったオリーブのせん定を行う
  4. まとめ

オリーブってどうやって育てるの?

1.オリーブの特徴と品種

オリーブの特徴と品種

自宅栽培する植物として人気のあるオリーブ。まずは、そのオリーブの特徴や品種について知っておきましょう。

1-1.オリーブとは

オリーブと聞けば「オリーブオイル」がまず浮かぶ人もいるかと思います。そんなオリーブは、モクセイ科オリーブ属に分類される植物です。もともとは地中海全域に広まった植物であり5000~6000年も前から育てられている歴史ある植物となっています。日本では、香川県にある小豆島で作られるオリーブが有名です。オリーブはオイルの原料として使われており健康によいとされています。

また、白い花を付けた後に果実ができるのも特徴です。グリーン・赤・紫・黒と季節ごとに色変わりします。また、銀色を帯びたような葉色は「オリーブグリーン」と呼ばれており観賞樹として人気です。

1-2.オリーブの品種

オリーブには大きく分けて4つの品種があります。

  • マンザニロ…スペイン原産のオリーブ。ピクルスやオイルに利用される品種です。実が付きやすく栽培しやすいのが特徴。しかし、マンザニロだけで実は作れません。
  • ルッカ…オリーブオイル用の品種で、ほかの品種からも受粉できます。
  • ネバディロ・ブランコ…スペイン原産でオリーブオイルに使われることの多い品種。生育は早いので庭木や観賞用として売られていることも多い。ほかの品種から受粉できますがブランコだけで実は作れません。
  • ミッション…アメリカで多く見られるオリーブ。ピクルスやオイルへの利用が多くなっています。バランスがいいため観賞用として使われることが多いオリーブです。

オリーブを育てる上で知っておきたいのは、同じ品種だけで実を付けるのができないこと。花・葉だけでなく実も付けたいときは、違う品種をセットにして育てるようにしましょう。

オリーブは歴史ある植物なんですね。品種が色々あるのも初めて知りました!
同じ品種だけで実をつけることができないので、実も付けたいときは複数の品種を育てないといけないんです。

2.オリーブの育て方

オリーブの育て方

部屋の中に置くだけでインテリアとして栄えるオリーブ。そのオリーブの育て方についてご紹介しましょう。

2-1.オリーブを買おう

オリーブを育てるときは、苗木を買うことになります。ホームセンターや花屋などの増加業店で購入しましょう。
購入するときは、その苗が「接ぎ木苗」か「挿し木苗」なのか確認しておきます。接ぎ木苗の場合は、病気に強く丈夫に育つのが特徴です。これに対して挿し木は、開花や実ができるのが早くなります。
初心者の方におすすめなのは接ぎ木苗。病気にも強いので育てやすいからです。見た目でどちらかわからないときは、店員さんに聞いてみましょう。

2-2.買った苗を植え付けてみる

苗を買った後は、実際に植えてみます。
地植えの場合は、水はけのいい場所を選びましょう。植物は酸性土壌が嫌いでアルカリ性土壌を好みます。植え付ける10日前には、植えたい場所に石灰を多めに混ぜて酸性を抜いておきましょう。
鉢植えにする場合は、赤玉土6:腐葉土4の割合で作った土に石灰を混ぜこんでおきます。その作っておいた土に苗木を植えましょう。
地植えの場合は、いちど植え付けた後に植え替える必要はありません。鉢植えの場合は、鉢の中の根がいっぱいになった年の12月ころに植え替えを行います。根がはっている周りの土を崩して傷んだ根を取り除いていきましょう。きれいに根・土を取り除いた後は、大きな鉢に入れ替えておきます。成長の早いものならば1年に1回、遅いものならば2年に1回の植え替えが目安だと思いましょう。
鉢植えから地植えにする場合は、3・4月か9・10月がおすすめ。オリーブは根が浅いため、強風などで倒れやすいので注意しましょう。しっかりと支柱を添えて倒れないようにするのが大切です。

2-3.水やり・肥料をやる

オリーブは、もともと乾燥気味の土を好みます。地植えの場合は自然の降雨だけでも大丈夫です。雨が少なくて土が乾いたときは、その都度水を与えます。鉢植えの土は、表面が乾いているとき与えるようにしましょう。
オリーブは乾燥している状態のほうを好みます。しかし、夏場に完全に乾かしてしまうと成長が止まる・果実にハリが無くなるので注意しましょう。また、冬にひどく乾燥した状態にしてしまうと春の実のりが悪くなります。冬の内も乾かないようにしましょう。
肥料を与えるときは、あらかじめ始めから肥料を入れておきます。春の3月ころと秋10月ころに化成肥料か固形油かすを入れておきましょう。

2-4.害虫を取り払う

オリーブに付く害虫には「オリーブアナアキゾウムシ」や「カミキリムシ」が挙げられます。どちらもオリーブにくっ付いて葉や根をかみ切ってしまうので注意しましょう。最悪の場合は、害虫によって枯れてしまいます。どちらも成虫も見つけしだい捕まえて別の場所に逃がしましょう。ほかには、オリーブを害虫から守る薬を散布して事前に対処します。

2-5.オリーブを置く場所

オリーブを育てるときは、1年を通して日光が当たる場所に置きましょう。日当たりが悪いと枝が細くなって成長が悪くなります。鉢植えのときは、特に注意が必要です。また、地植えをするときも南側の日当たりがいい場所にしましょう。
気温的には温かいのが理想です。最低2~3度までは持ちます。しかし、霜や凍結には非常に弱いので注意が必要です。気温が寒い地域の方は、鉢植えにして霜の当たらない場所にて生育しましょう。

オリーブを育てるためのポイントがよくわかりました。
ご説明した育て方を参考にしてもらえば問題なく育てることができるはずです。

3.育ったオリーブのせん定を行う

育ったオリーブのせん定

オリーブを育てるときは、せん定を行う必要があります。そのせん定について知っておきましょう。

3-1.オリーブを育てる上のせん定とは

せん定とは、育った樹木の形を整えるためにハサミで無駄な枝などを切り取ることです。混み合った枝や不用な枝を切って整頓していきます。
混み合っている枝を切るのは、風通しをよくすることで樹木や隅々の葉に日光が当たるようにするためです。せん定を行うのは2月ころが最もよい季節となります。

3-2.せん定をする方法

せん定で切るのは、伸びすぎた枝や細くて弱々しい枝です。こちらの枝たちは、根元から切り取っていきましょう。また、枝分かれしているものは、付け根の部分から切り取ってしまいます。中途半端な部分で切ってしまうと見た目が悪くなるのです。
余計な枝があればその都度切っていきましょう。左右交互に枝が出ている枝なども切って整えていきます。
オリーブは、大きくなると強風などで枝が折れやすくなるもの。せん定を行って事前にオリーブを守りましょう。

3-3.せん定の注意点

オリーブは、伸びきった枝先に花や実を付けます。そのため、せん定によって枝先を切ってしまうと花や実付きに影響してしまうのです。
若い枝でも余計なものはどんどん切っていきましょう。残す枝をしっかり判断して切っていくのが大切です。

せん定という枝を切る作業が必要なんですね。
実をつけるために必要な枝先を切らないように気をつけ、残す枝をしっかり判断して行いましょう。

4.まとめ

オリーブの育て方についてのまとめ

いかがでしたか? この記事ではオリーブの育て方についてまとめました。
オリーブは育てやすく観賞用としても人気のある植物です。家の中でも鉢に植えて育てることができます。
育てるときは、ホームセンターや造園業専門店にてオリーブの苗を買いましょう。買った後は、地植えや鉢にて苗を育てます。コツとしては、土を乾燥したのを頃合いに水やりを行うこと。あまり水を与えすぎるのもよくありません。
また、不用な枝を切って成長を促すことも重要です。無駄な枝を切ることでオリーブの成長を促すと共に見た目をよくします。しっかり管理してきれいなオリーブを育成してみましょう!


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