家庭菜園を楽しむ方が増え、自宅でも簡単にできる方法がないか探すことがあるでしょう。これまでは土栽培が主流でしたが、今では、水耕栽培という新しい育て方が注目されています。料理の彩りや薬味としても重宝するネギは、育てやすいと人気です。ネギは土がなければ育てられないと思っている方も多いと思います。しかし、水耕栽培でも育てられるのです。
「ネギを育てるコツが知りたい」「水耕栽培の手順は？」といった疑問が出てきますよね。決して難しくないので、水耕栽培でネギを育てる方法はぜひ覚えておきましょう。
今回は、水耕栽培の方法やネギ栽培の魅力などをお伝えします。
ネギは料理を華やかに、よりおいしくする存在です。これから家庭菜園を始めようと思っている方も、水耕栽培という育て方を覚え、収穫を楽しんでみてください。
1．ネギの水耕栽培について
ネギを育てることの魅力や、栽培の基礎知識についてご紹介します。
1-1．ネギの魅力
ネギは料理のアクセントとして最適で、風味づけの薬味には欠かすことができない存在です。下仁田ネギや長ネギなど、ネギにもいろいろな種類があります。和食でも洋食でも使うことができ、料理のバリエーションを広げてくれる野菜でもあるでしょう。
1-2．水耕栽培について
水耕栽培は今注目されている新しい栽培方法で、室内でも育てられるとあり、屋外での栽培スペースを確保できない方でも始めやすいことが魅力です。日照条件が限られている・庭やベランダがない・手軽に育てられる方法を探しているという方に大変人気があります。
1-3．ネギは気軽に栽培できる
ネギは、根を残しておき、水に浸（ひた）しておくだけでも再生することをご存じでしょうか？ 再生野菜と呼ばれる品種に分類され、1回購入したものを数回再生して収穫できる、とても家計に優しい野菜なのです。ただ水に浸（ひた）すだけでも再生するのですから、水耕栽培でも簡単に育てることができます。一見、難しいのでは？ と感じるネギ栽培ですが、実は手軽に育てられる野菜なのです。
1-4．ネギを水耕栽培するメリット
自宅で育てるメリットは、いつでもフレッシュなネギを収穫できるということです。料理に彩りとして使いたいというときでも、必要な分だけを収穫するため、無駄がありません。節約にもつながります。水耕栽培の魅力は、土栽培に比べて虫がつきにくいことでしょう。
2．ネギの水耕栽培方法
水耕栽培と聞き、初心者には難しいのではないか、準備するものが多いのではないかと、不安に感じることもあるでしょう。実は、ネギの水耕栽培はとても簡単です。栽培方法をご紹介します。
2-1．ネギの水耕栽培で準備するもの
ペットボトルなどをカットした空（あ）き容器・液体肥料を混ぜた水溶液・太陽光代わりになるLEDライトを準備しましょう。根から水溶液を吸い上げるため、水は常にきれいにしておく必要があります。そのため、酸素供給装置があると便利です。
用意するものに手間取る方は、水耕栽培キットが販売されていますから、慣れるまでは自作せずに水耕栽培キットを使用すると安心でしょう。
2-2．ネギの根から栽培する方法
ネギは再生野菜の1つとご紹介しました。カットしたネギの根を使い、水溶液に浸（ひた）して栽培する方法が、最も費用がかからず、始めやすい方法です。苗のような感覚で育てることができ、失敗も少ないでしょう。
2-3．ネギを種から栽培する方法
根から育てるより少し難しいのは、種から育てる方法です。発芽するかどうかで、成長過程に大きく影響するため、種選びも慎重に行わなければなりません。発芽のコツや種の選び方に慣れてしまえば、根から育てるより育てやすいという方もいます。
3．ネギの水耕栽培におけるコツについて
実際にネギの水耕栽培を始めてみようと思っている方は、育て方のコツなどを覚えておきましょう。
3-1．ネギの栽培場所選び
水耕栽培では、室内栽培が可能です。室内で日照条件が不十分でも、LEDライトを太陽光代わりにすることができ、生育を促してくれます。栽培規模で場所を選ぶ方法もあれば、限られたスペースで育てられるキットを探す方法もいいでしょう。直射日光が当たり過ぎる場所では、かえって水溶液の汚れが進む可能性もあります。太陽光に当てて育てる場合は、日照時間を決めて育てると失敗がありません。LEDライトを使う場合でも、12時間以上は光が満遍なく届くようにしてください。
3-2．ネギ栽培のコツ
ネギは年間をとおして育てることができ、時期を選びません。とはいえ、光合成をするためには、光が十分に届いていることが必要となります。太陽光かLEDライトを使い、日照不足を補う工夫をしてみてください。追肥などの必要はなく、液体肥料を混ぜた水溶液が濁ってきたら、交換するという程度で構いません。
水耕栽培は土栽培より害虫の発生リスクが少ないとご説明しました。しかし、日ごろから害虫が発生していないかを確認し、こまめに取り除くことは大切です。安全な栽培方法である水耕栽培でも、ネギの病気リスクは必ずついて回ります。葉の変色・葉にカビが発生する・枯れる・成長不良などが起こることも想定し、こまめに管理をすることが求められるのです。早めに対策を講じ、病変のある部位を取り除くなどの処置をしてください。
3-3．栽培しやすいネギの品種とは？
葉ネギは最も育てやすい品種です。年間いつでも収穫でき、次々と新しい葉を出し、収穫量も豊富な品種となっています。九条ネギは香りもよく、栽培がとても簡単です。近年人気が高まりつつある品種ですから、初心者でネギ栽培を始めようと思っている方は、ぜひチェックしてみてください。
葉ネギや九条ネギに慣れてきたら、長ネギや下仁田ネギにチャレンジしてみる方法もおすすめです。ネギはどれも育てやすいものばかりではあるものの、収穫量の調整に慣れる意味でも、初心者向きのものから始めることをおすすめします。
3-4．水耕栽培の道具などの購入について
自作キットでは自信がない、どれをそろえればいいかわからないという方は、水耕栽培キットを購入してみましょう。水耕栽培どっとネットでは、水耕栽培キットの販売を行っています。サイズバリエーションやデザインも選ぶことができ、インテリアとしても楽しめる設計になっているのも魅力です。
3-5．ネギの水耕栽培における注意点
根から水溶液を吸い上げ、生育のエネルギーとしているため、水の汚染やカビの発生には十分注意しましょう。酸素供給装置で根が流れる状態を維持し、快適な栽培環境を維持できるよう、日々の管理は怠らないようにしてください。
4．ネギの育て方や水耕栽培でよくある質問
ネギの栽培はさほど難しくないとはいえ、栽培を始める前は心配な点も多いと思います。質問集を参考に、ネギの栽培に生かしてください。
4-1．根から育てる場合に事前準備はどうすべきか？
根から5cmほど残し、輪ゴムでいくつかの束を1つに留（と）めておきます。容器に入れやすくなりますし、バラバラに育つのを防ぐことができるでしょう。
4-2．水に浸（ひた）すだけでは水耕栽培としては不十分？
自宅で再生野菜を作る際は、水道水に浸（ひた）すだけだと思います。水耕栽培は、液体肥料を混ぜた水溶液を養分としており、水だけで栽培するより生育速度も格段に違うものです。水濁りも少なく、よりよい環境で栽培を楽しむことができるでしょう。
4-3．水耕栽培は土栽培より収穫が速い？
1.5倍から2倍の速度で成長します。収穫を何度も楽しむことができるのが、水耕栽培の魅力でしょう。天候に左右されることもないため、安定した収穫が得られます。
4-4．土栽培より水耕栽培が初心者向きなのはなぜ？
土栽培は、土作りが重要で、土壌がしっかりしていなければ、野菜の成長が悪くなります。水耕栽培は水溶液を使うため、土作りの面倒（めんど）さもなければ、コツもいらない手軽さがあり、初心者でも野菜栽培をうまく進めることができるのです。
4-5．水耕栽培で育てたネギだと味に違いがあるもの？
水耕栽培は、収穫したてのネギを味わうことができ、栄養価も高く、味が濃いとされています。スーパーで買ってきたネギよりおいしく感じられるでしょう。
5．まとめ
いかがでしたか？ 水耕栽培は室内でも栽培可能なため、家庭菜園を始める方に人気がある育て方です。天候に左右されることなく、安定した収穫が得られ、生育速度も土栽培より速く、栄養価の高い野菜となります。ネギは再生野菜の1つで、根をカットしたものから水耕栽培を始めることもできますし、種から育てることも可能です。水耕栽培はペットボトルをカットした容器を使うこともでき、水溶液や酸素供給装置などを準備すれば始められます。自作で始める自信がない方は、水耕栽培キットを活用してみてはいかがでしょうか？ 水耕栽培に必要なものがすべて用意されているため、初心者の方でもすぐに始められます。土栽培より失敗が少ないのが、水耕栽培の魅力です。葉ネギ・長ネギ・九条ネギ・下仁田ネギなど、さまざまな種類が育てられます。ネギの栽培方法で迷ったら、水耕栽培を選んでください。
