ブロッコリーは水耕栽培できるということを知っていますか? 毎日の料理でも大活躍のブロッコリーは、栄養満点の野菜です。特にブロッコリーの新芽である「ブロッコリースプラウト」にはがんの予防効果があり、非常に注目を集めています。そんなブロッコリーを、自宅で栽培してみてはいかがでしょうか。実は、ブロッコリーは水耕栽培に向いています。土を使わずに室内で栽培できるため、ガーデニング初心者にもおすすめの栽培方法です。この記事では、ブロッコリーを水耕栽培する方法やポイントをまとめています。
この記事を読むことで、ブロッコリーを自分で水耕栽培する方法が分かるはずです。栄養満点でおいしいブロッコリーを育ててください。
1.ブロッコリーの水耕栽培について
まずは、水耕栽培の魅力やブロッコリーの種類などをまとめました。
1-1.水耕栽培の魅力とは?
水耕栽培とは、水と液肥で植物を育てる栽培方法のことです。通常、植物の栽培には大きな庭や土が必要だと思う人が多いでしょう。しかし、水耕栽培では土を使用しません。小さな容器があれば室内でも栽培が可能なのです。土を使わないため汚れずに済み、室内で栽培できるため天候に左右されることもありません。病害虫の心配も少ないため、農薬などを使用せずに安全な野菜を栽培できるという点も大きな魅力でしょう。
1-2.ブロッコリーの人気や種類・栄養について
ブロッコリーにはレモンの2倍ものビタミンCが含まれているほか、食物繊維も豊富です。特に子供に食べてもらいたい野菜として、スーパーで購入する機会も多いのではないでしょうか。実はブロッコリーはキャベツの仲間で、種類がたくさんあります。太い茎に花茎・花蕾(からい)がある一般的なブロッコリーを始め、スティック状の茎ブロッコリー、発芽してすぐのブロッコリースプラウトなどです。特にブロッコリースプラウトは栄養価が非常に高く、抗酸化力を高める効果があることで知られています。
1-3.ブロッコリーを水耕栽培するメリット
ブロッコリーを水耕栽培するメリットには、以下のようなものがあります。
- 土栽培に比べて発芽率がよい
- 一年をとおして栽培できる
- 土を使わないので衛生的
- 狭いスペースでも栽培可能
- 害虫や病気の心配が少なく、安定した収穫ができる
ブロッコリーを自宅で栽培したいと考えているなら、ぜひメリットの多い水耕栽培にチャレンジしてみてください。
2.ブロッコリーの水耕栽培方法
ブロッコリーの水耕栽培について、方法や道具などをご紹介します。
2-1.育てやすい品種とは?
ガーデニング初心者には、育てやすい品種から始めることをおすすめします。収穫が早いのは「早生緑(わせみどり)」や「シャスター」「緑嶺(りょくれい)」などの品種です。まずは収穫の楽しさを知るためにも、こういった品種からチャレンジしてみましょう。
2-2.栽培方法
ブロッコリーの栽培は、身近なアイテムを使って始めることが可能です。まず、スポンジやキッチンペーパーをぬらして軽く絞り、水受けの上に置いてください。そして、その上に種をまきます。発芽するまで新聞紙かアルミホイルをかぶせて光を遮断しておきましょう。1日2回は水を交換し、種を腐敗やカビから守ってください。発芽したらかぶせていた覆いを取り、日光に当てて育てましょう。7日ほど経過すると、ブロッコリースプラウトとして食べごろを迎えます。キッチンばさみで切り取り、カイワレ大根のように調理して使用してください。普通のブロッコリーとして大きく育てる場合は、そのまま管理をしながら栽培しましょう。花蕾が10cmくらいまで成長したら収穫のタイミングです。花蕾から下10~15cmの部分を包丁で切り落としてください。
2-3.そろえる道具
ブロッコリーを栽培する上で、欠かすことができないのが種です。ブロッコリーの種は園芸店やホームセンターでも購入できますし、ネット通販でも手に入れることができます。そのほかにも、容器やスポンジ・照明を用意しましょう。照明は、日光不足を解消する上で重要な役割を果たします。特にLED照明は水耕栽培に適した波長を持っているため、太陽光の代わりに当てることで栽培に成功しやすくなるのです。
2-4.購入方法
水耕栽培専門店である「水耕栽培どっとネット」では、水耕栽培に必要な道具をすべてそろえることができます。栽培用のランプや肥料を始め、初心者におすすめの水耕栽培キットも販売しているお店です。「何をそろえたらよいのか分からない」という人は、ぜひチェックしてみてください。こちらから無料相談も受け付けています。
3.ブロッコリー水耕栽培のポイント
ブロッコリーの栽培に成功するため、栽培場所や時期・育て方のポイントなどをご紹介します。
3-1.栽培場所
ブロッコリーは発芽するまで暗い場所で栽培し、発芽して根が十分に伸びてきてからは、日に当てて育てましょう。ただし、直射日光は避けることが大切です。窓際に置き、レースのカーテン越しに日に当ててあげるのがベストでしょう。できるだけ風とおしのよい場所に置き、カビの発生を防いでください。
3-2.栽培時期
ブロッコリーを畑で育てる場合は、2月下旬~3月中旬または7月中旬~9月上旬に種をまきます。しかし、水耕栽培の場合は、基本的に一年をとおしていつでも栽培可能です。発芽に適した温度は20~25℃、生育に適した温度は15~20℃になります。室内温度をうまく調節して栽培しましょう。
3-3.育て方のポイント
ブロッコリーを水耕栽培する際のポイントをいくつかご紹介します。
3-3-1.光
発芽後のブロッコリーが生育するには、光が必要です。ただし、強い光に当たるとしおれてしまうため、直射日光は避けましょう。水耕栽培はインテリアとしてもおすすめです。キッチンや寝室などに置きたい場合は、LED照明を利用しましょう。
3-3-2.肥料
発芽するまでは肥料を与える必要はありません。さらに大きく育てたい場合は、水耕栽培用の液肥を与えましょう。液肥もセットになった水耕栽培キットも販売されているため、ぜひチェックしてみてください。
3-3-3.害虫
基本的に、室内で水耕栽培をする場合は害虫が付きにくいのが特徴です。そのため、害虫対策は特に必要ないでしょう。ベランダなど屋外で栽培する場合は、ネットで覆うなどの対策をしてください。もし害虫が付いてしまったら、手で取り除いた後で野菜用の殺虫剤を使用しましょう。
3-4.収穫について
ブロッコリースプラウトは茎が5センチほどになったら食べごろです。上に引き抜いて収穫しましょう。途中からはさみで切ると切り口から栄養素が流れ出てしまいます。ブロッコリーの場合は、花蕾が直径10cm程度になったら収穫時期です。根元からはさみで切り、収穫してください。
3-5.注意点
水耕栽培は身近にあるアイテムでも始められます。しかし、代用品での水耕栽培は失敗の可能性が高いでしょう。特に初心者にはおすすめできません。根に酸素がうまく送れないなど、失敗の原因になることもあるでしょう。できれば最初は、専用の道具がセットになっているキットを使うことをおすすめします。
4.ブロッコリーの水耕栽培に関するよくある質問
「ブロッコリーを水耕栽培したい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
4-1.スプラウトとは何のことですか?
A.発芽した新芽のことです。ブロッコリー以外にも、マスタードやクレソン・大根・カイワレなどがあります。
4-2.ブロッコリースプラウトが水耕栽培に適しているのはなぜですか?
A.土に埋めるより、水分を含んだものの上に種を置いて栽培した方が発芽率がよいためです。
4-3.ブロッコリーの水耕栽培を始めるならどの季節がおすすめですか?
A.一年をとおして可能ですが、できれば気候が穏やかな春か秋がよいでしょう。夏はカビが生えやすく、冬は日照時間が短いため軟弱になりがちです。
4-4.ブロッコリースプラウトはどんな料理に使えますか?
A.お酒のおつまみにも最適ですし、サラダや刺身のつま、丼もののトッピングなどさまざまな使い道があります。
4-5.水耕栽培で起こりがちな失敗にはどのようなものがありますか?
A.日光不足によって植物が十分に成長できない、水分が多すぎて根腐れを起こしてしまうなどの失敗例が多くなっています。
まとめ
いかがでしたか? 栄養価が高く人気のブロッコリーは、比較的簡単に栽培できる野菜の一つです。自分で育てる楽しさを感じながら、栄養満点のブロッコリーを栽培してみたいと思いませんか? ブロッコリーの栽培に適している水耕栽培なら、初心者でも成功しやすいでしょう。ぜひこの記事を参考にして、チャレンジしてみてください。