発芽後の苗を水耕栽培でうまく育てるコツを解説! 気をつけるポイントは?

「水耕栽培を行ってみたが、発芽後がうまく育たない」と悩んでいる人はいませんか? 水耕栽培で種から植物を育てる場合、発芽後は根をしっかり張れて栄養が吸収できる場所に植え替えてあげることが大切です。しかし、「どうやって植え替えていいか分からない」と悩んでいる人もいるでしょう。

そこで今回は、水耕栽培で発芽後の植物を植え替える方法や注意点などを解説します。

  1. 水耕栽培と発芽について
  2. 発芽後の苗の植え替え方法
  3. 植え替え後の栽培方法
  4. 水耕栽培に関するよくある質問

この記事を読めば、水耕栽培を成功させるコツがよく分かるでしょう。水耕栽培にチャレンジしてみたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.水耕栽培と発芽について

最初に水耕栽培で種を発芽させる方法や、発芽後の育成方法について解説します。

1-1.水耕栽培で種を発芽させる方法

土壌栽培の場合、種は土にまいて発芽させます。水耕栽培の場合は、水分を含ませた脱脂綿やスポンジの上に種を置いて発芽させましょう。発芽に必要な栄養素は種の中につまっています。ですから、発芽に適した温度や湿度を作ってあげれば、種は自力で発芽するのです。家庭にあるものを利用して植物を発芽させる場合、フタつきのプラスチック容器にスポンジを敷き、そこに水をしみこませて種をまきましょう。水分が蒸発しないよう、フタをしめて発芽を待ちます。早ければ、種まきから2日後くらいで発芽するので、毎日様子を確認してください。

1-2.発芽した後の育て方

発芽した苗は、双葉が出てくるまでそのまま育てます。植物がしっかりと育つには、適度な栄養と水・日光が必要です。発芽後、太陽の光と水は十分でも、栄養不足だと「徒長(とちょう)」と言って、ひょろひょろと丈(たけ)ばかり成長します。また、発芽直後の種は弱いので、温度や湿度の管理には気を配りましょう。乾燥や低温に気をつけ、双葉が出るまで待ちます。早ければ、発芽後3~4日で双葉が出るでしょう。

1-3.双葉が出た後の育て方

双葉が出たら、根をしっかりと張れる環境に植え替えてあげることが大切です。また、液体肥料で植物に栄養を与えましょう。双葉が出ても同じ環境で育て続けていると、根を張れずに茎ばかり伸びてやがて枯れてしまいます。発芽したら毎日観察し、植え替えのタイミングを逃がさないようにしましょう。

2.発芽後の苗の植え替え方法

この項では、発芽後の苗の植え替え方法を紹介します。

2-1.必要な道具

苗をもっと成長させるには、根を十分に張れる大きさの容器と茎を支える土台が必要です。ですから、以下のようなものを用意しましょう。

  • 液肥と水を入れる容器
  • 茎を支えるスポンジ
  • スポンジを安定させる土台
  • 液肥

たとえば、発泡スチロールの板に適度な穴をあけてそこに切れ込みをいれたスポンジをつめ、苗を植えてもいいでしょう。ペットボトルの上3分の1程度を切ってひっくり返し、口にスポンジをつめて苗を植える方法もあります。水耕栽培どっとネットのような専門店で、必要なものがすべてセットになったキットを購入してもいいでしょう。

2-2.植え替えの手順

苗の植え替えの手順は、以下のとおりです。

  1. 根を切らないように注意して、苗をスポンジから取る
  2. 土台となるスポンジに植え替える
  3. 液肥と水を混ぜた水溶液にスポンジがひたるように調節する

なお、根を完全に水没させると窒息してしまいます。水溶液にポンプで酸素を送るか、根の一部が空気に触れているように調整しましょう。

2-3.植え替えの際の注意点

細かい根が少し切れるくらいならば大丈夫ですが、太い根を切らないように注意しましょう。また、液肥が濃すぎるとかえって植物にとってはよくありません。液肥は容量を守って使ってください。そして、植え替えは植物と植物の間に余裕をもちましょう。ぎっしりと植えてしまうと、育ちが悪くなります。

3.植え替え後の栽培方法

植え替えをした後は、日光を十分に当てて育てましょう。日の当たらない室内で育てる場合は、LED電灯を太陽光代わりに当て続ける必要があります。また、水溶液がカビないよう、根が絡まり合って窒息しないよう、定期的に水溶液が入った容器の中をチェックしてください。茎の丈が長くなる植物の場合は、成長してきたら支柱で支えてあげることが大切です。植物の成長は早いので、1日1回は様子を見るように心がけましょう。冬季や夏季は室温にも気を配り、植物にとって快適な温度を保ってあげることも大切です。

4.水耕栽培に関するよくある質問

この項では、水耕栽培に関するよくある質問を紹介します。

Q.水耕栽培は、どのような植物でも育てられるのですか?
A.基本的に大丈夫ですが、初心者は葉物野菜が成長も早く、育てやすいでしょう。

Q.水耕栽培は、種から育てる以外に栽培方法はありますか?
A.苗や球根から育てることも可能です。ただし、植物によっては種からしか育てられないものもあります。

Q.種から育てる植物で、水耕栽培初心者にもおすすめなものは何ですか?
A.ルッコラやベビーリーフ・レタスなどが育てやすいでしょう。

Q.種が全部発芽したのですが、すべてを植え替えるスペースがありません。
A.その場合、特に元気のよい苗だけを植え替えましょう。後の苗は、野菜ならばサラダや薬味として食べられます。

Q.水溶液は、定期的に取り換えた方がいいですか?
A.水が濁って藻などが繁殖するようならば、交換しましょう。毎日取り換える必要はありません。

まとめ

いかがでしたか? 今回は、発芽後の苗を水耕栽培で育てる方法について解説しました。苗の成長は早いので、一度種をまいたら毎日観察し、植え替え時を逃がさない用にしましょう。育ちすぎると、根をしっかりと張ってしまい植え替えが大変になります。また、一度徒長するとなかなか根が育ちにくくなることもあるので、気をつけてください。発芽したら、3~4日で植え替え時が来ると覚えておけば、「気がついたら徒長していた」ということもありません。植え替えに必要な道具は、種をまくときにそろえておきましょう。


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