野菜の栽培は、とても楽しいものです。特に夏に植える野菜は、生育もよく育てやすいと言われます。愛情をかけて育てた野菜がうまくできればこの上ない喜びとなるでしょう。
そこで今回は、夏に植える野菜を育てたい人のために、うまく栽培するコツなどを詳しく解説します。
この記事を読むことで、夏に植える野菜の種類や育て方のコツが身に付き、うまく育てるために必要なことがわかります。自分に合った方法で野菜の栽培を楽しむことができるようになるでしょう。まずは、じっくり読んでみてください。
1.夏に植える野菜は?
最初に、夏に植える野菜について基礎知識を身に付けましょう。おすすめの種類の紹介をはじめ、収穫時期についても解説します。
1-1.夏に植える野菜にはどんなものがある?
夏に植える野菜には、主に以下のようなものがあります。それぞれの特徴と共に参考にしてください。
- にんじん:カロチンなどが豊富な緑黄色野菜
- 大根:ビタミンCやジアスターゼが豊富で消化不良の改善になる
- ルッコラ:小さめの葉でサラダに使われる緑黄色野菜
- 小松菜:育てやすい緑黄色野菜で鉄分やカルシウムも豊富
- 水菜:サラダや付け合わせに便利
- 白菜:煮物や鍋ものに欠かすことができない野菜
- キャベツ:夏に植えるタイプは秋から冬に収穫可能なしっかりタイプ
- チンゲンサイ:中国野菜の中でも人気の高い野菜で中華料理によく使われる
- ブロッコリー:ビタミンCが豊富でゆでると茎まで食べることができる
- ミニトマト:栄養豊富で育てやすく見た目もかわいい
- リーフレタス:葉が小さくてやわらかく育てやすい
- ワケギ:丈夫で育てやすく薬味にもなり常備しておくと便利
1-2.夏に植える野菜でおすすめの種類
夏に植える野菜の中で、初心者でも育てやすくておすすめの種類をご紹介しましょう。
- 大根
- 小松菜
- 白菜
- キャベツ
- ブロッコリー
- ワケギ
1-2-1.種から育てる野菜
種から育てる野菜は、育つ過程を存分に楽しむことができます。夏に種をまく場合は、主に以下の種類がおすすめです。
- にんじん
- 水菜
- 小松菜
- キャベツ
- ブロッコリー
- カリフラワー
- リーフレタス
- ワケギ
1-2-2.苗から育てる野菜
すでに苗の状態になっていると育てるのが楽で、収穫しやすいのが特徴です。以下のものは種から育てても問題ありません。しかし、より手軽に育てたい人は苗から育てましょう。
- ブロッコリー
- ワケギ
1-3.夏に植える野菜の収穫時期について
野菜を夏に植えた場合、収穫時期は秋から冬のものが多いのです。生育が早いものは、1か月から2か月で収穫を楽しむことができるでしょう。状態のいい野菜を育てるためにも、適正な温度管理を行うことが必要です。夏に植える場合、気温が高過ぎることが最大の心配ごととなります。収穫まできちんと管理してください。
2.夏に植える野菜と水耕栽培について
夏に植える野菜は、水耕栽培で育てる方法もあります。水耕栽培の主な特徴と、夏に植えるべき野菜について解説しましょう。
2-1.水耕栽培の特徴を学ぼう
水耕栽培は、土栽培と比較すると以下のような特徴があります。
- 土の替わりに水(培養液入り)を使用する
- 日光の替わりに植物用ライトを使用する
- 室内でも育てやすく気温・天候の影響を受けにくい
- 土栽培よりも害虫発生が少ない(土に住むタイプの害虫が付かない)
2-2.夏に植えるべき野菜とは?
水耕栽培で夏に植えるべき野菜は、高温に強いタイプであることが条件となります。以下のものは、育てやすいだけでなく夏から植えて収穫までの間が比較的早いのでおすすめです。
- ルッコラ
- 小松菜
- 水菜
- チンゲンサイ
3.夏に植える野菜の栽培方法
夏に植える野菜の栽培方法について、特徴や注意点を学びましょう。土栽培と水耕栽培でそれぞれ詳しく解説します。
3-1.夏の野菜栽培の特徴と注意点
夏の野菜栽培は、温度管理が特に重要なポイントとなります。最近は、日中の気温が35度を超える「猛暑日」が多くなっているため、野菜の育成に悪影響が出ることが心配です。屋外での栽培は、特に野菜がしおれやすくなるので気を付けましょう。また、日差しが強過ぎても育成不良の原因になります。夏に植える野菜をうまく育てるためにも、気を付けてください。
3-2.土栽培について
土栽培の手順や方法・必要な道具・栽培のポイントを解説します。
3-2-1.土栽培の手順や方法
土栽培の手順や方法を解説します。以下は、プランターを使用した場合です。
- 土に培養土を混ぜ合わせてよくほぐす
- プランターに土を入れる
- 種をまく、もしくは苗を植える
- 日当たりのいい場所にプランターを置く
- 適宜水やりをしながら育成する
- 害虫が付いたら駆除などの対策する
- 野菜が育ったら収穫する
3-2-2.土栽培に必要な道具
土栽培を行うため必要な道具は、以下をご覧ください。プランターを使用すればベランダでも気軽に栽培できます。
- 土栽培用の種もしくは苗
- プランター
- 培養土・肥料
- シャベル
- ジョウロ
3-2-3.土栽培のポイント
土栽培のポイントは、土作りと水やりの頻度です。特に、野菜の種類と相性のいい土作りが必要となります。また、野菜が育つためには適度な水やりを欠かすことができません。毎日の水やりを怠らないようにしましょう。また、夏場は気温が高過ぎて苗が弱ってしまうことがあります。晴れの日が長く続くときは、一時的に日影に移動するなどで対応してください。
3-3.水耕栽培について
水耕栽培の手順や方法・必要な道具、栽培のポイントを確認してください。
3-3-1.水耕栽培の手順や方法
水耕栽培の手順や方法は、以下を参考にしてください。
- 栽培用の容器に水と培養液を入れてよく混ぜる
- スポンジもしくは網の上に種をまく(もしくは苗を植える)
- 植物育成用ライトを当てる
- こまめに水質をチェックし適宜交換する
- 害虫や病気に注意しながら育成を続ける
- 野菜が育ったら収穫する
3-3-2.水耕栽培に必要な道具
水耕栽培を始めるには、専用の道具が必要です。以下を参考に揃(そろ)てください。
- 種もしくは苗(水耕栽培用のものが望ましい)
- 水耕栽培用の容器
- 培養液
- 植物育成用ライト
- 網・スポンジ
- ピンセット
3-3-3.水耕栽培のポイント
水耕栽培のポイントは、水質管理と照度管理です。水質を常に良好に保つことが、水耕栽培の成功につながります。夏場は特に水が腐敗しやすいので気を付けてください。また、植物育成用ライトをきちんと当てましょう。当て方が不十分だとうまく育ちません。水耕栽培は土栽培に比べて管理が楽とはいえ、こまめに観察・手入れをすることが大切です。
4.水耕栽培の道具の購入について
水耕栽培の成功は、道具の選び方で大きく左右するものです。道具の購入のポイントや、購入場所の選び方などを解説します。
4-1.水耕栽培の道具を購入しよう
水耕栽培を楽しむためには、必要な道具を購入することから始めましょう。身の回りにあるもので代用しても構いません。しかし、野菜をきちんと育てるためには、専用の道具を揃(そろ)えた方が何かと安心です。水耕栽培の知識が豊富な業者に相談して、必要な道具を購入してください。親切な業者なら、どんなものが必要か丁寧に教えてくれることでしょう。
4-2.手軽なキットを利用すると便利
道具をひとつずつ揃(そろ)えるのもいいですが、手軽なキットを利用すると楽でおすすめです。キットには、水耕栽培に必要となる最低限のものが入っています。足りないものは、必要に応じて買い足すといいでしょう。なお、高品質なキットを使用することは、育てやすいだけでなく、野菜の品質にもかかわるものです。できるだけ高品質なキットを探し、購入してください。
4-3.水耕栽培の道具を購入する場所の選び方
水耕栽培の道具は、以下の条件を満たす場所で購入することをおすすめします。
- 水耕栽培に関する知識が豊富
- 豊富な種類の道具が揃(そろ)っている
- 道具の品質がいい
- 初心者向けのキットを扱っている
- 価格設定がリーズナブル
- 質問や問い合わせに対して親切で丁寧な対応をしている
- 顧客からの評判がいい
なお、当水耕栽培どっとねっとでも、水耕栽培のプロとして多くの方からご相談を受け、キットなどのご購入をいただいています。長年の経験により、水耕栽培にかんしては自信がありますのでぜひご利用ください。
4-4.水耕栽培の道具の価格について
水耕栽培の道具は、安いものから高いものまでさまざまです。中には、100円ショップで購入できるもので間に合うこともあるでしょう。しかし、植物育成用ライトなどは、高品質なものを購入した方が長い目で見てお得です。安いものの中には、品質が悪くすぐに故障してしまうものもあります。購入するときは、価格が安いという理由だけで決めず、品質を最優先して決めてください。
4-5.水耕栽培の道具の購入で注意すること
水耕栽培の道具は、できるだけ水耕栽培の専門業者から購入しましょう。適当な道具を揃(そろ)ても、使いにくかったりすぐに壊れてしまったりするようでは困ります。信頼できる業者であれば購入時にも的確なアドバイスをもらえることでしょう。いい加減な業者の場合は、売り上げのことばかりが頭にあるため、顧客が本当に求めているものよりも価格が高いものを優先してすすめてしまうものです。正当な理由もなく、価格が高いものばかりすすめてくる業者は信頼できないので気を付けましょう。
5.夏に植える野菜に関するよくある質問
最後に、夏に植える野菜に関するよくある質問に回答しましょう。ほかの皆さんが疑問に思うことは、とても参考になりますよ。
Q.夏に植える野菜は害虫の被害が多いのではないですか?
確かに、夏は害虫たちの活動も盛んです。特に土栽培の場合は、害虫被害に気を付けましょう。害虫被害を気にするのなら、室内での水耕栽培がおすすめです。水耕栽培は、土を使わないこと・室内で育てることなどから、害虫が寄り付きにくくなります。ただし、まったく付かないわけではありません。アブラムシなど飛来するタイプの害虫を防ぐためには、こまめな観察と駆除が必要です。
Q.複数の種類の野菜をひとつの容器で育ててもいいですか?
ひとつの容器で育てることはおすすめしません。野菜には、それぞれの種類に適した土の種類があります。また、野菜同士の相性もあるでしょう。最悪の場合、すべての野菜が生育不良になることもあります。よい野菜を育てるためには、面倒でも容器を分けてください。ひとつの種類ごとに分けた方が、育ちやすいだけでなく管理も楽です。
Q.夏に植える野菜を育てるメリットは?
夏に植える野菜は、収穫が秋から冬になります。秋から冬は、気温が低くなり食欲が増す季節です。自分で育てた野菜をおいしく食べる時期としても、ぴったりでしょう。また。夏に植えると、水が冷たくないのでお手入れが楽です。野菜を育てることを楽しむためにも、メリットが大きいと言えます。
Q.土栽培と比べて水耕栽培で育てた野菜の栄養価は低いのでは?
水耕栽培で育てた野菜でも、栄養価は変わりません。土栽培のものよりも栄養価が劣るというのは、間違いです。健康に育った野菜なら、栄養価も高く味もおいしくなります。栄養価の高さを気にする場合は、淡色野菜より緑黄色野菜の栽培がおすすめです。夏に植える野菜の中では、小松菜などが育てやすく栄養価が高いので試してみてください。
Q.夏場の水耕栽培で野菜が育たない場合の主な原因は?
夏場は、気温が高くなり過ぎることが心配です。水耕栽培でも、室温管理はきちんと行ってください。また、窓際で日当たりが良すぎると、水温が異常に上がって野菜が大きなダメージを受けます。クーラーを使い、置き場所に気を付けるなどで、野菜の育成環境を良好に保ちましょう。
まとめ
今回は、夏に植える野菜について詳しく解説しました。うまく育てるためには、育てやすい種類を選び、きちんと管理することが大切です。また、種や苗・栽培キットを購入するときには、信頼できる業者を選びましょう。なお、初心者には水耕栽培がおすすめです。水耕栽培は室内でも楽しむことができ、初心者でも扱いやすいので野菜の栽培を楽しんで行うことができます。品質がよくておいしい野菜を育てるためにも、水耕栽培で始めることを考えてみてください。